大阪の大学生集団暴行殺人事件
大阪府東大阪市の大学生ら2人が岡山市の資材置き場で生き埋めにされ、殺害された事件で、岡山市の無職小林竜司容疑者(21)ら暴行に加わった計9人が事件後、警察の捜査に備えて集まり、「4人で暴行したことにしよう」などと口裏合わせをしていたことが、大阪・岡山両府県警の合同捜査本部の調べでわかった。集団暴行の直前には学生らの逃走を防ぐ方法なども打ち合わせていたことも判明。捜査本部は容疑者グループが事件前後に組織的に動いていたことを示す事実とみて調べている。
この事件では広畑智規容疑者が集団リンチを企てた疑いが強まっている。これまで主犯格は無職の小林竜司容疑者(21)が殺害に至る経緯について「暴行しているうちに、興奮して歯止めがきかなくなった」供述しており、主犯格とみていたが、小林竜司容疑者を含む複数が「広畑智規が藤本翔士さんらを岡山におびき出す方法を考えた」と供述した。広畑智規容疑者は「自分は現場にいただけ」と否定している。
調べでは、男子学生らとトラブルになった佐藤勇樹容疑者から加勢を求められた小林竜司容疑者は、「あいつらをぼこぼこにする」と言って、元同級生や元アルバイト先の後輩の無職少年(16)らを集めたという。さらに広畑智規容疑者は佐藤勇樹容疑者(21)から相談を受け、「金を払うふりをして岡山におびき寄せ、報復しよう」と謀略を提案。2006年6月18日、大阪府内で別々に下宿していた佐藤勇樹、白銀資大両容疑者を岡山県内に集め、岡山市在住の小林竜司容疑者と、小林竜司容疑者の元アルバイト先の後輩だった同県玉野市の少年(16)と合流した。広畑智規容疑者はここで、男子学生らへのリンチ計画を明かし、それぞれの役割を決めた。小林竜司容疑者には凶器を準備するよう指示。後輩の少年が特殊警棒などを事前に購入していた。複数の容疑者の供述によると、この時点では、殺害までは計画していなかったという。
東大阪大4年藤本翔士さん(21)と知人の岩上哲也さん(21)は6月19日未明から翌20日にかけ、小林竜司、佐藤勇樹、佐山大志、徳満優多、広畑智規、白銀資大容疑者ら計9人暴行され、生き埋めにされて殺害されたとされる。
小林竜司、佐藤勇樹、佐山大志、徳満優多、広畑智規、白銀資大ら容疑者9人は2006年6月24日早朝、行方不明が報道されたことを受け、岡山市の小林容疑者の自宅に集まった。その結果、事件前に「藤本翔士さんらから暴行を受けた」などと府警に被害届を出していた東大阪大学3年佐藤勇樹(21)、アルバイト徳満優多(21)の両容疑者と、徳満容疑者と親しい佐山大志容疑者(21)の計3人については、真っ先に疑われることから、小林竜司容疑者が「わしが主導して4人でやったことにせい」と「自首」を指示。3人は約1時間後に近くの岡山南署に出頭した。
小林容疑者の元同僚の少年3人(16~17)と、同容疑者の小中学時代の同級生だった大阪府立大学3年広畑智規(21)、大阪商業大学4年白銀資大(22)の両容疑者の計5人については「将来がある」などの理由で、事件への関与を隠すことにした。
また、集団暴行の前には、大阪から藤本さんらが車で到着する約30分前に、岡山市の山陽自動車道岡山インターチェンジ近くに9人のうち7人が集合。広畑智規容疑者の発案で、自分たちの車で藤本翔士さんらの車を前後で挟み撃ちして逃走を防ぐことや、ナイフを準備することを決めた。小林竜司容疑者が近くの店で果物ナイフを買ったという。
捜査本部は、男子学生らに暴行を繰り返すうちに、殺害に発展したと判断。一方、小林竜司容疑者は逮捕前、母親や弟に「相手が暴力団関係者だと思い込み、生きて帰すと報復されるので、引くに引けなかった」とも話しており、捜査本部は、小林竜司容疑者がどの時点で殺害を決意したのかなど、詳しい犯行心理の解明を進める。小林竜司はさらに殺害された藤本翔士さんとのトラブルの発端を作った徳満優多容疑者にも暴行を加え、藤本翔士さんと一緒に車のトランクに監禁していたことも大阪、岡山両府県警の合同捜査本部の調べで判明。仲間にも凶暴に振る舞う小林竜司容疑者に他のメンバーがおびえ、リンチに加担せざるを得ない集団心理を生んだとみている。少2人が加わった同公園でのリンチの際には、「もっと殴れ」などと執拗な暴行を徳満優多容疑者に指示し、他の仲間への見せしめにしていたという。また、男子学生ら2人とみられる遺体が埋められていた穴の周辺では、所持品が見つかっておらず、捜査本部は、生き埋めにされる際に奪われた可能性もあるとみている。
広畑智規、佐藤勇樹、白銀資大、小林竜司の4容疑者は、玉野市の中学時代の同級生。小林竜司容疑者を除く3容疑者は大学進学後も遊び仲間で、広畑智規容疑者が日ごろからリーダー的存在だった。
小林竜司(21、無職、暴力行為等処罰法違反(集団暴行)容疑で逮捕)
佐藤勇樹(21、東大阪大学3年)
佐山大志(21、無職、東大阪大学短大部を卒業)
徳満優多(21、東大阪大学短大部を卒業、佐藤勇樹の知人のアルバイト従業員)
広畑智規(21、大阪府立大学3年)
白銀資大(22、大阪商業大学4年)
少年(16、岡山県玉野市、小林竜司の元アルバイト先の後輩)
少年(?
少年(?
リンチ殺人、「歯止めきかなくなった」…主犯格供述 - 読売新聞
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20060628p202.htm
集団暴行死「興奮し、歯止めきかず」…主犯格が供述 - 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060628i206.htm
生き埋め殺人、府立大生がリンチ立案…前日「謀議」 - 読売新聞
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20060702p101.htm


