アクセス解析:検索エンジンのリファラー

検索エンジンを利用してWebサイトを訪れるユーザーが多くなったことから近年のログ分析では SEO の効果測定も絡めて検索エンジン関連のデータも詳しく分析する必要が出てきた。注目するのは表題にあげた「リファラー」と呼ばれる項目だ。
検索エンジンに絡むリファラーにはキーワードリファラーと検索エンジンリファラーがある。前者はユーザーがWebサイトを探し出した際に利用したキーワードのことで、後者はそのキーワードを入力した検索エンジンを指す。つまり「MSNサーチにてバレンタインデーというキーワードを使って訪れた」ユーザーのリファラーは、キーワード=バレンタインデー、検索エンジン=MSN というわけだ。
自社のWebサイトにはどんな検索エンジンから何のキーワードを利用して訪れているのかを把握し、そこに隠れたユーザーの傾向やニーズを導きだすことで、必要な検索エンジン対策が見えてくる。たとえば「このキーワードで検索すると検索結果の1ページ目に表示されるのに全然アクセスが増えない」という事実が見られれば、それは検索キーワードの選択を誤ったというわけだ。
キーワードリファラーでは次のような観点から見てみよう。
・どのキーワードで訪れる訪問者が多いか?
・SEO対策を行い、かつ成果の出ていたキーワードは実際にログに記録されているか?
・そのキーワードを使って訪れた訪問者が最初に閲覧するページはどこか?
・当該キーワードの検索者の意図と、そのページのコンテンツは適合しているか?
・キーワード別のWebサイト/ページの滞在時間に違いはあるか?
・キーワード別に訪問者の参照経路を追跡。キーワードにより移動パターンに特徴があるか?
キーワードリファラーの項目はとかくキーワード別の検索回数の数字そのもの、そしてSEOで狙っていたキーワードで実際にユーザーが訪れているかどうかに注目がいきがちだ。ただ、もう1歩踏み込んで分析するとWebサイトの改善策が見えてくる。例えばキーワード利用回数が多くても実際には「1ページだけ閲覧」でふれたようにそのページだけ見て帰ってしまうユーザーが大半であれば、何の意味もないわけだ。
また、キーワード別の滞在時間やサイト内の移動にも注目してほしい。特定のキーワードによってサイトのあちこちを長くみているユーザーや、数ページ見て帰ってしまうユーザーなどいくつかの行動パターンがキーワードによって分類できることもある。
キーワードにはユーザーの意図・欲求・ニーズが隠されている。それをくみ取ってサイト内の経路を工夫することでうまくアクションを起こさせることも可能になる。
次に検索エンジン別のリファラーの見方だが、これはキーワードと相互参照しながら分析していく。
・どの検索エンジン経由で訪れている訪問者が多いか?
・検索エンジン別訪問者の割合は、検索エンジンシェアに一致しているか?
・検索エンジン別にどのキーワードで訪れる訪問者が多いか?
か?
・検索エンジン別に平均コンバージョン率に違いは?
検索エンジン別の訪問者数を見ると、大半は Yahoo!、Google となっているだろう。これは国内の検索エンジンシェアの大半をこの2つの検索エンジンが握っているからだ。従ってログ分析をした時にもこの割合に注意してほしい。Google が極端に少なかったりすれば、同一キーワードでも検索エンジンごとに露出度のバランスが悪い可能性がある。ただ、MSN は Google とは異なる検索インデックスを持っているため、サイトの性格によっては MSN の方が全訪問者数では多くなるケースも時々見られる。例えばあるキャラクターグッズ販売のECサイトでは、MSN上で「ガンダム」1語で上位に表示されていたために同キーワードでは上位に表示されていなかった Google より MSN の方が訪問者が圧倒的に多かった(直接売り上げに結びついたわけではないが)。
最近は「キーワード別のコンバージョン率にも関心を」といわれることがあるが、これはキーワードによって最終的にアクションを起こすユーザーの割合が異なるからだ。余裕があればこれをさらに詳細に分析して同一キーワードの検索エンジン別のコンバージョン率も分析するとよい。検索エンジンごとに利用者層は異なるため、全く同じキーワードでもそれを利用した検索エンジンによってコンバージョンが変わる傾向があるからだ。
