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SNS 想定される収益モデル



SNSの本質的な価値を明らかにしたところで、次にSNSを使った収益モデルとして考え得るものを4つ挙げる。



アドバンスモデル

アドバンスモデルとは、SNS内の一部のパワーユーザー向けに高度な機能を有料で提供する方式である。例えば100万人の参加者がおり、年間2,000円の有料オプションを5万人に利用して貰えれば、年間収入は100,000,000円となる。アドバンスモデルを採用するネットビジネスの代表的な例として、メールマガジン発行の最大手のまぐまぐが事例としてある。

広告収入モデル

SNS内の各ページに広告を掲載し、広告収入を得る方法である。特にコミュニティサイトの運営ではポピュラーな方式である。90年代後半は単純にページ上のコンテンツと関係のない広告を掲載するものが多かったが、近年の技術進歩により例えば自動車関連のフォーラムには自動車の広告が表示されるといった、ターゲティング広告の出稿が可能となっている。ターゲティング広告は総じて閲覧者からの反応が高いため、高い広告収入を期待することができる。

SNSの企業へのシステム販売

SNSのシステムそのものを社内利用目的で企業に販売する方法である。先に触れたように社内の情報共有や社内の人間関係の希薄化に対処するために、何らかの社内交流を促すシステムを求める企業が増えている。そしてSNSは社員からの様々なアイデア、提案、不満などの意見収集に優れているという指摘もある。また研究職の社員であればSNSを通じて毎日の日誌をつけることにより、会社の利益に貢献した技術を開発した社員に対して、貢献度に応じた報酬を(日誌から判断して)与えることも可能ではないかという意見もある。ソーシャル・キャピタルの豊かさが社内のナレッジマネジメント能力を向上させるなどの研究も進んでいることから、こうしたニーズへのソリューションとしてSNSそのものを販売するビジネスモデルも可能性として十分にある。

ユーザー会の設置、商品開発の支援としてのSNS

特定のブランドを愛するユーザーをSNSを通じて組織化し、意見や声を吸収することで次の商品開発に活かす、そのためにSNSを活用する方法もある。例えば化粧品のクチコミで有名な@コスメは、化粧品メーカーに対して消費者の声を聞く場を有料で提供している。

特定メーカー・ブランドに関する消費者の反応を聞くことはSNSに限らず掲示板やメーリングリストといった既存のコミュニケーションツールでも可能ではあるが、先に触れたようにそれらのツールには匿名性による情報の信憑性に疑念がある。しかしSNSを基盤にした、例えばSNS内にユーザー会や特定メーカーのフォーラムを設置し、そこでユーザーの生の声を集めればはるかに信頼性の高い情報を集めることができるはずである。

ナレッジコミュニティとの連携

ナレッジコミュニティとは、お互いに知識を共有する場である。ネットサービスにおけるナレッジコミュニティとしては、わからないことを質問として投げかけた際にコミュニティ内の誰かがそれに対する回答を与えてくれる場である。従来のナレッジコミュニティの問題は何度も触れたようにネットの匿名性に由来する情報の信頼性の問題と、質問者が回答対象者を選定できないことである。

後者について詳しく解説をしよう。例えば自動車に関する技術的な質問をしたい場合、その質問者は期待する回答者として自動車整備士といったような自動車の技術的な仕組みについて詳しい知識を持っている人を期待するはずだ。最も最適な回答を得る理想としては、質問をする際にあらかじめ対象を自動車整備士の資格を持っている人か、あるいは自動車技術に対して権威のある人物である。

既存のネットコミュニティであればこうしたことは実現不可能であるが、SNSはそれを可能にする。SNSは各々の個人属性をプロフィールとして登録している上、どのフォーラムに参加しているかによって各々の興味範囲を知ることはできる。先に触れたように「自動車整備士」といったピンポイントなターゲティングは不可能にしても、少なくとも従来のネットサービスでは実現できなかった程度に回答者の範囲を絞り込むことができる。

ナレッジコミュニティとの連携については、Google社がOrkutにて試みようとしている分野でもある。Googleの発表によると(同社の事業領域である検索は)既に公開されている情報の中から最も適切なページを探し出す事ができるが、そうした情報を持ち発信しているのは個人個人であり、同時に個人の中にある情報をGoogleは探し出すことができない。しかしSNSにより、ある情報に対して詳細な情報を内部に持ちうる人物を特定することができるとしている。このように、SNSは人の内部にある情報を引き出すための手がかりの情報となりうる可能性を秘めているのである。









         





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