mixiとgreeの課題

2004年末時点において、SNSを通じて利益を得ている企業は存在しない。世界最大の参加者を誇るFriendsterでさえも黒字化はされていない。唯一、LinkdInが将来的に優れたビジネスモデルを構築できる可能性を秘めている、と言われているのが現状である。ただし米国で勃興するSNSはいずれも、各々がアイデアを出して新たな収益モデルを模索しようとする姿勢は伺うことはできる。
対して日本では2大SNSといわれるmixiもgreeも全く利益を出していない。両者ともに広告収入に依存しているが、「『mixi』は儲かっていません」(笠原)という状況である。一般にネット広告による収益モデルを実現するためには、少なくとも100万人のユーザーが必要とされている。では、その100万人を優に超えている米国の複数のSNSでも収益モデルが確立されていないということは、SNSのビジネスは成立しないのであろうか。
これはSNSがビジネスとして成立しないのではなく、SNSが従来存在しなかった全く未知の存在であり、従ってどのように活用すればいいのか、どういうビジネスモデルがありうるのかをどのSNS企業も模索していると筆者は考える。FriendsterのCEOもどのように収益を上げればよいのかがわからないと発言している。
日米のSNSの形態が異なることは既に( )で述べているので、本章では日本の2大SNSであるmixiとgreeに焦点を絞り、今後収益モデルを構築する上でどのような展開がありうるかについて考察を行う。最初にSNSが創造する本質的な価値を取り上げた上で、それを基本にどのようなビジネスモデルを構築しうるかの仮説をいくつか立てる。最後に、そのビジネスモデルを実現するためにmixiとgreeの両者が克服すべき課題について考えていく。
